Ⅰ 認定看護師の育成
可能性に向かってチャレンジするあなたを応援する、さまざまなスキルアップ制度があります。
7分野8名の認定看護師
集中ケア認定看護師
重症かつ集中的に治療を必要とする患者さまやそのご家族の看護が専門になります。病態の重篤化予防や合併症を予防し、患者さまの早期回復に向けたケアを実践・指導することが主な役割です。
また、呼吸サポートチームを立ち上げ、人工呼吸器装着中の患者さまや、酸素療法を受ける患者さまが安全で適切なケアが受け入れられるよう、院内のケアの質向上に取り組んでいます。

コンサルテーション内容
1.循環・呼吸に関すること
2.術前・術後ケアに関すること
3.急性期のせん妄に関すること
4.ドレーン・チューブ管理に関すること
5.人工呼吸器管理に関すること
6.早期離床に関すること
7.重症患者の鎮静・鎮痛に関すること
がん薬物療法看護認定看護師

がん薬物療法を行っている患者さまやそのご家族のQOL(生活の質)を保ち、安全に安楽に確実に治療が完遂できることを目標にしております。
患者さまやご家族とともに乗り越え、寄り添う看護実践の姿勢を大切にしております。また、化学療法は専門性が高いため、それに担う看護の提供ができますよう日々のスタッフへの教育にも力を入れております。
コンサルテーション内容
1.化学療法の有害事象・副作用について
2.患者・家族の支援について
3.投与管理について
4.曝露対策について
認知症看護認定看護師
認知症を抱えた患者さまやご家族が安心して日々の生活を送ることができるよう、看護を通して支援していくことを目指しています。主な活動として、安心して適切な治療が受けられる環境づくり、持てる力を最大限に引き出すための看護の提供、介護されているご家族への支援などです。
患者さまの尊厳が保持され、持てる力を発揮でき、その人らしく日々の生活が送れるよう、知識と技術の向上に努めていきます。


認知症を抱えた患者さまや介護をされているご家族の入院への思いに寄り添い、対話しながら「持てる力」を活かしたケアを実践・指導することが主な役割です。安心した気持ちで、安全に治療を受けることができる環境を提供し、元の生活の場に戻ることができるよう支援していきます。
認知症の人からのサインを受け止め、ケアにつなげていけるように知識・技術の向上に努めています。
コンサルテーション内容
1.認知症の患者さまとの関わり方
2.BPSDに対する関わり方(暴言、暴力、徘徊など)
3.認知症の患者さまの退院支援
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
脳卒中急性期から回復期、維持期までの患者さまの全身状態の重篤化回避・合併症予防、生活再構築に向けて活動しています。
脳血管疾患を発症すると、麻痺や高次脳機能障害、嚥下障害などの障害を抱えて生活していくことがあります。障害をもつ患者さま・ご家族がその人らしい生活を送っていけるよう支援、看護活動を行っています。

コンサルテーション内容
1.廃用症候群予防(拘縮予防)について
2.早期離床援助・離床困難事例の離床援助
3.看護師ができるリハビリテーションについて
4.摂食嚥下障害患者に対する看護ケア
5.脳卒中再発予防について
糖尿病看認定看護師

糖尿病患者さまを生活者(糖尿病を持ちながら生活する人)と捉え、疾患の発症・悪化を防ぐと共に、その人らしく健やかな生活を継続できるように、生涯続くセルフケアや療養生活を支援するために活動しています。
患者さまとご家族が日々の生活の中で糖尿病と上手に付き合い、その人らしく生活を送れるように、支援を続けていきます。
コンサルテーション内容
1.はじめて糖尿病と診断された方へのアドバイス
2.日常生活の過ごし方…シックデイの対処方法、低血糖時の対処方法、イベントがある時に食事はどのようにするか
3.インスリン注射に関すること
4.血糖自己測定に関すること…手技の指導方法、血糖パターンの見方
5.足病変(フットケア)について… 観察方法、足の評価、爪の切り方
摂食・嚥下障害看護認定看護師
疾患や老化により摂食嚥下障害をきたした患者さまが、口から食べ物を安全に摂取できるよう、さらに誤嚥性肺炎を予防する看護を実践・指導する役割を担っています。
口から食べ物を摂取することは生きる活力になります。患者さまのリハビリテーションを行う意欲を支え、退院後も「口から食べる」が継続できるよう支援を行って行きます。

コンサルテーション内容
1.嚥下評価方法(ベッドサイド評価)
2.嚥下訓練について(間接訓練・直接訓練)
3.食事形態の選択について
4.適切なポジショニングや摂食条件(一口量など)について
5.誤嚥性肺炎予防について(口腔ケアなど)
感染管理認定看護師

さまざまな感染源から病院に出入りする全ての人々を守る役割を担っています。感染症にかかった患者さまから、周囲にいるほかの患者さまに感染しないように効果的な対策を実施し、院内感染を防止します。
また、感染症の現場に携わるあらゆる人々の安全を守り、安心して働ける職場になるよう、感染管理を行っていきます。
コンサルテーション内容
1.感染防止対策について…耐性菌検出時の対応(ベッドコントロール、経路別予防策など)、環境清掃、物品の消毒、 おむつ交換手技デバイスの管理
2.職員、職員家族の感染症発症時の対応
3.針刺し切創、血液曝露時の対応など
Ⅱ 院内認定制度
先輩の認定看護師が、あなたのやる気をサポートします。

リンクナース育成制度
サブテキストです
認定看護師が、それぞれの分野のリンクナースを育成します。修了時に修了証とピンバッジを進呈。リンクナースは各部署でその力を発揮しています。

IVナース院内認定制度
サブテキストです
静脈注射に関する基礎からインストラクター育成まで。必要な知識、技術、態度を習得する研修です。エビデンスに基づき、正しく安全な技術を身につけます。

PPEマイスター制度
サブテキストです
個人防護服の意味・選択・着脱の研修を受け、Meister称号を得た人が各部署へ指導を行うための制度です。
Ⅲ 研修制度
スキルアップを目指す人をしっかり支援する制度のご紹介です。
スタッフ全員でバックアップする環境づくりを行っています。

院内留学
サブテキストです
興味のある分野や克服したい課題については、院内留学(他部署での長期研修)を利用し、学ぶことができます。

資格取得と研修・学会参加
サブテキストです
認定看護師などの資格取得や自己研鑽のための研修・学会参加を支援する制度があります。

特定行為研修
サブテキストです
TMGには、特定行為研修の指定研修機関および協力施設があり、高度で専門的な知識と技能を持って診察の補助を行う看護師を育成します。
Ⅳ 当院看護師がチャレンジし取得した資格の数々
認定看護分野
・集中ケア
・がん薬物療法看護
・認知症看護
・脳卒中リハビリテーション看護
・糖尿病看護
・摂食嚥下障害看護
・感染管理
その他
取得した資格の紹介と取得者の声を下記にまとめました。
・消化器内視鏡技師
資格・研修の紹介
・日本インターベンショナルラジオロジー学会(IVR学会)並びに、日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)の合同認定で、インターベンション治療の専門知識と看護技術を有する看護師に認められた資格です。※IVR:画像下治療のことを言います。
・消化器内視鏡技師は、消化器内視鏡業務に関する専門的知識と技術を備えていることを日本消化器内視鏡学会が認定する資格です。
取得・受講した理由
検査・救急外来に所属しており、救急室・血管造影室・内視鏡室・CT・透視室で行われる検査や治療に携わっています。日々の業務の中で、専門的な知識を身につけたいと思い取得しました。
仕事への活かし方
患者さまが安心して安全な検査・治療を受けていただけるように、全体の看護の向上に繫がるよう努めています。
・感染防止対策指導者
資格・研修の紹介
TMG感染防止対策委員会が、感染防止対策指導者育成のため、講義・実技形式で研修を実施し、試験に合格した者を感染防止対策指導者としています。各施設の感染防止対策実践力を高める事を目的とした資格です。2022年度より開始され、初年度に参加後は6月から毎月研修会があります。他施設でのラウンド実践後、筆記と実技試験を受け資格取得としています。
取得・受講した理由
2022年度より感染委員になりました。そこで感染リンクナースとなり、活動するなかで感染対策に興味を持ち、指導者育成制度に参加させていただきました。
仕事への活かし方
当院では、感染管理認定看護師が中心となって感染対策に従事しています。感染委員会の運営、ICT・AST会議への参加など、認定看護師のご指導のもと、それらに携わっています。通常業務とは違う知識を吸収できることが新鮮です。医療現場において感染対策は更に重要な分野となっていくと考えています。学びを深め、院内の感染対策に貢献していきたいと思っています。
・慢性腎臓病療養指導看護師
格・研修の紹介
慢性腎臓病看護現場における看護ケアの質の向上を図るため、平成15年度より資格となりました。専門的知識と技術を用いて他職種と連携し、患者と家族を支援する看護職に対して教育的活動や社会的活動に取り組むことを役割としています。
取得・受講した理由
腎不全領域における看護を実践する上で必要な内容を再度学び、質の高い看護を患者さまや家族に出来る様になるためです。
仕事への活かし方
保存期とよばれる透析導入前の患者さまへの指導から、維持期の患者さままで、ステージに合わせた適格な指導をしていきたいです。
・埼玉地域DMAT
資格・研修の紹介
埼玉県内の災害時に、地域の連携病院のDMAT隊として活動できる資格です。当院は医師1名、看護師1名、業務調整員1名で構成されたメンバーで災害時活動をします。
取得・受講した理由
以前から災害看護に興味・関心があり、ぜひDMAT隊として知識を身に付け、活動ができる場を広げたいと考えたからです。また、臨機応変に対応できる知識・技術の向上に繫がると考えたからです。
仕事への活かし方
今後も災害時の看護師として、チームの活動や役割を学びつつ、万が一の時に備えて、日頃の準備や災害時の対応を練る必要があります。チームとしての情報共有の部分に関しては日々の業務が重要な部分であり、職場で活かしていきたいです。
・自己血輸血看護師
資格・研修の紹介
日本自己血輸血・周産期輸血学会が主催する研修で、自己血輸血を安全に行うための知識・施術を中心に輸血療法全般について学び、試験を受けます。
取得・受講した理由
前任者の退職により、上司から資格を進められたのがきっかけでした。家族が人工関節置換術で自己血輸血をしているため、運命的なものを感じ受講し、資格を取得しました。
仕事への活かし方
普段は外来看護師として勤務しており、毎週金曜日は自己血貯血の業務に携わっています。主に人工関節置換術予定で自己血輸血を希望させる患者さまの貯血業務を整形外科医の指示の下、行っています。資格を取得している看護師が1人のため、継続的に自己血貯血を行うためには人材育成が必須と考えます。今後は活動内容を院内に発信し、多くの看護師に興味を持ってもらえるようアピールしていきたいと考えています。
・BLSプロバイダーコース
資格・研修の紹介
BLSとは一次救命処置の事をいい、心停止後の救命処置の基本です。質の高い心肺蘇生(CPR)の実践に必要な知識と技術を学ぶ、講義と演習形式の研修です。
取得・受講した理由
HCUへの配属となり、ACLS(二次心肺蘇生法)の勉強をする上で、改めてBLSについて学び直そうと思いました。BLSは院内でも研修が実施されているが、全員が毎年参加できるわけではないため、知識と実技の維持・向上を目指したいと考えました。
仕事への活かし方
BLSの資格を活かして、ACLS研修にも参加しました。研修で学んだ知識や内容を院内の対応と照らし合わせ、実践に向けて確認ができました。
・ICLSコース
資格・研修の紹介
院内での突然の心肺停止が起こった際の、10分間の適切な蘇生をチームで行って行くためのトレーニングコースです。病院内でのあらゆる場面で心肺停止が起こったことを想定します。グループ内でバイタルサイン測定、患者さまの全身観察、採血やルート確保、電気ショックや心電図波形に合わせて薬剤を投薬や、気道確保、換気、胸骨圧迫などを行い、1人の人がリーダーとしてメンバーに指示を出す練習を繰り返し行います。
取得・受講した理由
病院で働いていく上で、いつどこで患者さまが急変するかわかりません。そのような場面に出くわした際、患者さまを救うための冷静な判断をし、行動できるようになりたいと思ったからです。
仕事への活かし方
検査・救急科に心停止の方が搬送されてきた際、今回ICLSコースで学んだ事を活かしたいです。救急で搬送されてきた方や検査を受けている患者さまや、当院に受診をしに来た患者さまが心停止になってしまった場合、蘇生チームの1人として参加したいと思います。適切な蘇生を身につけるため、何度かICLSコースに参加したいと思っています。
・ACLSプロバイダーコース
資格・研修の紹介
救命救急や循環器領域を専門とするスタッフに不可欠な技術である致死性不整脈への対処方法や急性冠症候群、急性虚血性脳卒中などの二次救命処置法を学ぶ研修です。
取得・受講した理由
HCUに配属となり、今後は急変対応の機会が多くなると考えました。そのため、急変対応能力の向上と自己のスキルアップのために受講しました。
仕事への活かし方
ACLSで受講した内容は急変対応のみならず、普段の重症管理を行う上でも役に立ちます。現在は二次救命後の管理の能力向上として呼吸療法認定士に挑戦中です。
・インターベンションエキスパートナース
資格・研修の紹介
・日本インターベンショナルラジオロジー学会(IVR学会)並びに、日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)の合同認定で、インターベンション治療の専門知識と看護技術を有する看護師に認められた資格です。※IVR:画像下治療のことを言います。
・消化器内視鏡技師は、消化器内視鏡業務に関する専門的知識と技術を備えていることを日本消化器内視鏡学会が認定する資格です。
取得・受講した理由
検査・救急外来に所属しており、救急室・血管造影室・内視鏡室・CT・透視室で行われる検査や治療に携わっています。日々の業務の中で、専門的な知識を身につけたいと思い取得しました。
仕事への活かし方
患者さまが安心して安全な検査・治療を受けていただけるように、全体の看護の向上に繫がるよう努めています。
・心不全療養指導士
資格・研修の紹介
心不全療養指導士は、心不全で療養中の患者さまとそのご家族に対して療養指導を行います。具体的には生活基盤の見直しや、その人にあった心不全管理の方法を考え指導していきます。2021年に創設され、現在では全国で5,200名の心不全療養指導士が活躍しています。
取得・受講した理由
超高齢化社会に突入し、心不全患者が増えている状況があります。そんな現状の中で、どのように医療に貢献できるかを考えた時に、心不全療養指導士という資格を知りました。ただ治すだけではなく、その後の暮らしまで支えられることにやりがいを感じ取得しました。
仕事への活かし方や挑戦したいこと
病棟では対象患者さまの生活背景などの情報から、その方に合った指導方法を考え実践しています。一人一人の生活背景が違うからこそ、その患者さまらしい生活が続けられるような支援を大切に療養指導を行っています。
ほかにも取得された数々の資格
・感染制御実践看護師
・医療安全管理者認定取得
・医療安全管理者養成コース修了者
・介護支援専門員
・NST専門療法士
・日本糖尿病療養指導士
・呼吸療法認定士
・透析技術認定士
・救急救命士
・医療メディエーター
・臨床傾聴士
・退院調整看護師
・訪問看護養成コース修了者
・呼吸療法認定士
・リウマチケア看護師
・JPTECインストラクター
・医療環境管理士
・肝炎コーディネーター
・骨粗鬆症マネージャー
・タクティールケア
・ストーマリハビリコース修了者 など